皆さんは、公務員や役所などにどんなイメージを持っていますか?
・お堅い、融通が効かない
・変な人が多い
・ムダが多い
・スピード感がない
・民間の感覚とズレている etc・・・
などなど、これはほんの一部ですが、こんなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
上記のようなイメージは、全部当たっています・・・笑
実際に働いていても、「これ、ちょっとおかしくないですか」「この感覚、変だよね」というところがたくさんあります。
この記事では、10年間地方公務員として役所勤務の経験のある私が公務員時代に感じた「ココが変だよ、公務員」なお話を書きます。
これから、民間から公務員への転職を考えている方は、公務員になってから「こんな環境で働きたくない!」「民間に戻りたい!」と思うことを最小限にするために(思うこと前提ですいません・・・)、ぜひこの記事を読んでいただき、頭の片隅に入れて置いていただくことをオススメします。
それでは、見ていきましょう!
元公務員が感じた、ココが変だよ公務員!
予算をいかに残さないかが大切
公務員を批判するニュースや記事で、よく「税金の無駄遣い」という叩き文句が登場するのを見たことがある人も多いと思います。
これらは、例えば給付金などでのばら撒きや高級車を公用車として購入したりというのが、よくメディアで取り上げられています。
もちろん、こういったものの中には無駄遣いと言われても仕方のないものもあるのですが、ここでお話する内容は、もっと職員一人一人に身近な実務的な内容です。
私が公務員時代に「これって公務員特有だよな〜」と感じたことは予算の管理(使い方)で、年度末に向けて予算を消化しなければいけないということです。
どういうことかというと、当初予算で割り振られた予算は、使い切れずに余らせてしまうと、使ってないんだから来年は減らしてもいいよね。というように予算編成の段階で切られてしまうのです。
また、予算が多く余ってしまうと、予算編成や執行管理の甘さを議会から指摘されてしまうケースもあります。
3月になると道路工事が多いなと感じたことはありませんか?
これも、その影響の1つです。
ただ、駆け込み的な予算消化とはいえ、そこに暮らす人たちが住みやすくなるのであれば、全く問題がないかと思います。
今まで要望があったけど、なかなか予算がなかったから今回余った予算でココの道路を直そう。というように。
しかし、テキトーに事務用品や備品を大量購入して、そのまま倉庫に眠ったまま。なんていう光景もよく見られます。
そんなことだったら、別に無理に使わなくてもいいのに・・・と思いますよね。
その臨時職員さん、必要ですか?
こちらも予算の無駄遣いに関係してくるところかもしれません。
用事があって、窓口に行ったりするだけでは分からないかもしれませんが、役所には少なからず臨時の職員さんがいます。
私のいた小規模な自治体でも各部署に臨時職員さんがいましたので、大きい自治体や都道府県庁などはもっとたくさんいらっしゃることと思います。
その臨時職員ですが、もちろん自治体の人手不足や繁忙期のために、こういう仕事をしてほしいから募集します。という求人が出されます。
(仕事をしてほしいから雇う。至極当たり前のことですが)
しかし、いざ雇ってみるとなぜか次のような状態になります。
・やってもらう仕事がない
・今日なにをやってもらおうか毎日探している
・他部署にまで声をかけて仕事探し
・手持ち無沙汰な毎日
こういう状況になることが目に見えているのに、なぜか毎年決まった人数を雇用するのが行政です。
去年あまり、うまく機能しなかったから今年は様子を見てみよう。というPDCAサイクルがなく、去年もこの人数だったから今年も同じで。というのがよくあります。
採用コスト(募集作業や入退職処理など)や仕事を教える職員の手間を考えるととても非効率に感じます。何より、任せる仕事がそのくらいだったら、職員でやった方が明らかに効率的なのに・・・。
もちろん、しっかりとした雇用目的がある場合もありますし、地域の雇用を作り出したり、補助金やいろいろな事情で必ず雇入れが必要という部分もありますので、一概には言えませんが、もっと効率的な人材活用をすべきだと感じます。
喫煙所に入り浸るおじさん、それを見逃す組織風土
デスクを見るといつも居ない、さっきまで居たのにいつの間にか居なくなってる・・・。
そんな感じでいつもタバコを吸いに行ってしまう人っていますよね。
特に公務員の方に多いというのは、公務員と民間の両方を経験した私の実感です。
タバコを吸うのは個人の自由ですが、仕事と休憩の境界がないのはただただ周りが困ります。
今は受動喫煙防止の観点から、役所などの公共施設では喫煙スペースが減らされていたり、敷地内は禁煙になっている自治体も多くあります。
そのため、片道5分くらいかけて喫煙所に行くというケースもあります。
そうなると、
往復10分+喫煙5分=10分
1日4回(午前午後2回ずつ)とすると・・・計60分
これだけで、1日のうち1時間もの時間をタバコ休憩に使っているのです。
得てして、ベテランでお給料が高いけど仕事はしない。そんな方が多いです。
若手やちゃんと仕事をしている職員からしたら、勘弁してください。と言いたくなってしまいます。
また、そんな状況を見逃していて改善出来ないような職場が行政には多く、民間から公務員へ転職された方の中には、時代錯誤だと感じることも多いはずです。
隣の人の仕事、分かりません
これは役所でよく見る光景です。
(先輩、◯◯で問い合わせ来てるんですが分かりますか?
(いや〜、ちょっと分からんな〜・・・後から折り返しますって言っとけ!)
(まじか・・・言いづらいな・・・)
すいません、いま対応できるものがいないので、後ほど折り返しさせていただきます。
(なんだこいつら、また来なきゃいけないのかよ・・・)
こんな光景を見たことがある、体験したという方も多いのではないでしょうか。
自治体規模にもよりますが、小規模自治体では特に1つの事業や業務を2人で行うということはほとんどありません。
1事業に担当者1人がつき、副担当が割り当てられますが、実質居ないも同然です。
他部署の仕事内容はもとより、同じ部署で隣の席に座っている人の仕事ですら受け応えするのが出来難いのが現実です。
住民サービス向上と言いつつも、これではあまりにもお粗末ですので、職員一人一人の努力と意識改革が必要ですね。
さいごに
今回書いた内容は、民間企業ではクビになってもおかしくないようなことかもしれません。
かくいう私も公務員時代はおかしいいなと思っていながらも、右に倣えの職員だったので偉そうに言いたいことばかり言えませんが、民間から公務員への転職を考えている方は、公務員になってからなんか違うな・・・というギャップを未然に防ぐためにも、こういいところもあるよね。と参考にしていただければと思います。