転職活動の際に通らなければいけない関門である面接。
書類選考を通過しての面接がほとんどですので、あなたが公務員を退職する(した)ということは承知の上で面接に呼んでもらっています。
この時点で決してマイナスなイメージだけではなく、履歴書や職務経歴書を見て、あなたに会ってみたいと興味を持ってもらっているということです。
この面接で志望理由や転職理由などをしっかりと話すことができれば内定がグッと近づいてきます。
今回は私が転職面接の際に、実際に聞かれたことと私が失敗したこと、反省点などをお伝えします。これから面接を予定されている方はぜひ参考にしてください。
元公務員に対するイメージは?
面接に臨むにあたって、応募先企業である相手に自分がどう見られているかを考えておくことは受け応えを考える上でもとても重要です。
企業の元公務員に対するイメージは、その業界や職種によって以下のように見方が変わる可能性があります。
【主な業界】:独立行政法人やNPO法人、農協や漁協などの団体職員など
【主な職種】:事務や経理などのバックオフィス業務など
・公務員試験を通過しているので、一定以上の学力、知識はあるだろう
・安定の公務員を辞めるなんて、仕事に対して積極的そう
・正確な事務処理ができそう
【主な業界】:ベンチャー企業など
【主な職種】:営業やエンジニアなど
・スピード感、コスト意識が無さそう
・融通が効かなそう
・公務員も務まらなかったなんて大丈夫かな
・何か問題があって辞めたのかな
上記の業界・業種はあくまで私の主観なので、みなさんのスキルや適正によって大きく変わってくるかと思いますが、概ね見当違いではないかと思います。
面接で聞かれたこと
それでは、実際の面接ではどんなことを聞かれて、それがどんな意図で聞かれているのかを私なりに考えてみましたのでここに記します。また、上記のようなイメージを持たれるいることを理解した上で、みなさんは以下のような質問をされたときにどう答えますか?応え方次第でネガティブなイメージをポジティブに変えることも可能です。ぜひ一緒に考えてみてください。
「なんで公務員を辞める(辞めた)のですか?」
私は過去2回の転職の際に面接を5社受けましたが、この質問をされなかったことはありませんでした。
民間→民間であっても前職の離職理由は必ず聞かれると思いますが、世間一般の「ラクで安定している」イメージの公務員を辞める余程の理由があったのか、それほどに強い理由があったのか、企業側からすればどうしても気になります。
多かれ少なかれ退職にネガティブな理由は必ずあると思いますが、ここではポジティブな理由で乗り切るのがベストです。
私の場合は「行政での仕事をしていく中で成果や結果がどうしても見えくかったため、より成果や結果が見えやすい民間企業で自分の力を試したいと考え退職を決意しました」ということを軸にお話しました。
納得していただけることもあれば、本当にそれだけなの?と突っ込まれることもありました。
「公務員時代に工夫したことは?」
これも民間→民間でも聞かれることが多い質問だと思います。
公務員という業務の性質上、前例踏襲が多かったり、ガチガチのマニュアル遵守の業務だったり工夫のしようがない業務ももしかしたらあるかもしれませんが、その中でも自分なりに工夫したこと、改善したことを話す必要があります。
在職中に転職を意識して民間でも通用するようなスキルや経験を身につけようとしていると、この類の質問に受け応えするための話題は必然的に増えてくると思います。
「公務員を辞めてせっかく入った会社を辞める理由は?」(2社目の場合)
これは、民間2社目への転職活動をしている際によく聞かれた質問です。
公務員から1社目の転職の際は、「やりたいことに挑戦したくて」「民間企業で自分を試したくて」というポジティブで熱量のある受け応えができます。
ただし2社目(しかも、比較的短期離職)の場合は、それが重い足枷になってしまいます。当然ながら、確固たる決意を持って公務員を辞めて入社した会社を辞めるとなれば、企業側も「あれ、この人は口だけでただ辞めたいだけだったんだ」と思ってしまいます。
そう思われないためにも、退職・転職理由と志望動機の前向きな関連性は用意しておいた方が安心です。
私の失敗・反省
元公務員という自意識が強すぎた
これは、私自身が「元公務員」に対して、必要以上にネガティブイメージを持ってしまっており、面接官にもすごーく気にされてしまうだろうと考えすぎていたことです。つまり自意識が強すぎたのです。
これにより、面接の際も「公務員での経験をこう生かして・・・」「公務員ではこうでしたが・・・」など、必死にネガティブイメージを払拭しようとしていました。
今思えば不自然で、これでは面接官にも「公務員としてのプライドを引きずっているのかな」と不快に思われても不思議ではありません。このマインドを捨てることで面接は通りやすくなりました。
過去の実績より応募企業とのマッチングを意識すべき
転職で採用したいと思ってもらうためには、スキルや経験はあるに越したことはないですが、それ以上に「この人と一緒に働きたいか」に尽きると思います。
スキルや経験をアピールするにしても、「○○ができます!」と前のめりで言うより「○○の経験を御社の△△の分野で生かして貢献できると考えます。」とマッチングを意識して言える人の方が採用したいと思えます。
少なくとも、自分の学歴や公務員だった過去をゴリ押しする人とは働きたいと思わないですよね。
まとめ
公務員の転職は特別と思っていない
公務員の転職は特別なものだと思っていないということを自分の中で整理し、企業側から公務員としての転職感や仕事感などを聞かれたら答える。
それがベストではないかと実感しました。ただし、その受け応えが曖昧なものだと企業側としてもマイナスポイントになるので、自分自身の転職の軸をしっかり確認しておきましょう。